「詳細 日本のがん統計」小児がん版を世界に向け発信!
確かで効率の高い小児がん治療開発を目指し、日本の小児がん情報を世界で共有。日本語ページ、勿論、あります。
 
小児がん:世界の臨床試験報告(1980年~2010年)(1)
 
1980年以降、小児がんを対象とした臨床試験報告について調査しました。調査対象はPubMedデータベースで文献を検索、報告数として整理してあります。文献調査は「悪性新生物」に関連した「臨床試験」を対象に、文献タイプが第Ⅰ相臨床試験、第Ⅱ相臨床試験、第Ⅲ相臨床試験、または第Ⅳ相臨床試験に分類され、18才以下の小児被験者を含む報告に絞り込み、明確な悪性新生物名が登録されず文献抄録のない文献は調査対象外としました。その結果、今回の文献調査では、1980年から2010年(データ収集日:2011年1月10日)までの間、PubMedに登録されている小児を含む臨床試験報告1917件を採用しました。
 
臨床試験の累積報告数 臨床試験報告国別
   
小児がん治療を目的とする第Ⅰ相~第Ⅳ相臨床試験報告は1992年以降から始まっています。試験報告累積数を表す上のグラフのとおり、小児悪性新生物に関連する臨床試験結果は毎年およそ100件報告されてきています。報告国または試験実施国別に報告数をみると、アメリカからの報告が圧倒的に多く、これまでの報告の45%を占めています。日本からの報告数は第5位で5%を占めています。
臨床試験別累積報告数 臨床試験別報告割合
臨床試験報告を実施試験タイプ別にみると、第Ⅰ相または第Ⅱ相臨床試験が全体の85%を占め、第Ⅲ相臨床試験では15%に留まります。第Ⅳ相臨床試験はわずか10件です。
第Ⅰ・Ⅱ相臨床試験 第Ⅲ相臨床試験
臨床試験別に試験実施国をみると、第Ⅰ相および第Ⅱ相臨床試験の47%がアメリカで実施されてきています。第Ⅲ相臨床試験になるとアメリカの占める割合は減少し32%になりますが、世界で一番多くの第Ⅲ相試験を実施いてきています。小児がん治療開発先進国順位は、第1位アメリカ、第2位ドイツ、第3位フランス、第4位イタリア、日本は第5位、となるようです。



Copyright 2010-2019 HakaseTaro, Inc. All rights reserved.
サイトポリシー